近代中国における国語教育改革 激動の時代に形成された資質・能力とは
上製
鄭谷心
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出版社:日本標準 |
出版年:2017年03月 |
コード: 206p ISBN/ISSN 9784820806196 |
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人物研究を中心とする教育方法論のアプローチを主軸として、近代中国における白話文教育方法論が成立する系譜、およびそのなかで育成すべき国語力の内実を明らかにする。
目次: 序章 歴史的背景と本書の分析視角 第1節 「国語」の成立と作文教育の位置づけ 第2節 本書の構成と分析視角 第Ⅰ部 国語教育方法論の萌芽 第1章 文学による国語の形成 第1節 胡適に対する批判と再評価 第2節 胡適におけるデューイ教育哲学の受容 第3節 白話文学の提唱−精神の解放と思想の自由 第4節 生きる文学と生きる国語の生成 第2章 胡適の国語カリキュラム論と方法論 第1節 白話教科書の成立 第2節 児童文学の隆盛の意義 第3節 中学校国語カリキュラムの構想 第4節 作文教育の目標と方法をめぐる胡・梁論争 小さなまとめ−近代国語教育方法論の萌芽とその課題 第Ⅱ部 国語教育論における継承と創造 第3章 国語教育標準の誕生と発展 第1節 中国の国語教育における葉の位置 第2節 旧教育への批判と提案 第3節 白話文教授の目的 第4節 中学校国語課程綱要の制定 第4章 葉聖陶の作文教育論 第1節 近代国語教授法の進展 第2節 デューイの「言語教授論」とその受容 第3節 葉の文章観の形成−胡・梁論争の解決をめざして 第4節 葉の作文教育方法論−胡・梁論争を乗り越えて 第5章 教材開発の実践 第1節 葉の教材論 第2節 『開明国語課本』の特徴 第3節 文例の分析−会話や日記を中心に 第4節 日本の『赤い鳥』における「生活」との比較 小さなまとめ−児童中心主義的カリキュラムの意義と課題 第Ⅲ部 国語・作文教育のもう一つの潮流 第6章 夏【ベン】尊の国語教育論の形成 第1節 国語教育における夏の位置 第2節 浙江 第一師範学校における理論と実践 第3節 春暉中学校における動的教育 第7章 国語学力低下論争の勃発 第1節 夏の教育活動の展開と『中学生』 第2節 中等教育の目的について 第3節 問題提起−生徒の国語学力は低下しているか? 第4節 論点の整理−生徒と教師の応答・議論 第8章 夏【ベン】尊による国語教育方法に関する提案 第1節 中高生が備えるべき国語学力とは 第2節 教材編成の基準と方法 第3節 国語学力の判断基準 第4節 夏による国語学力の改善策 第9章 中高生のための教材開発と授業づくり 第1節 国語教科書づくり−『開明国語講義』 第2節 教育小説に表れた作文指導と学習評価 第3節 「総合的な学習」への示唆−「触発」の方法論 小さなまとめ−国語学力の規準化とその方法論の意義 終章 国語力の内実とその教育方法論 第1節 本書の結論 第2節 今後の課題
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