志士から英霊へ 尊王攘夷と中華思想
/犀の教室
小島毅
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出版社:晶文社 |
出版年:2018年06月 |
コード: 258p ISBN/ISSN 9784794970367 |
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反逆者・松陰は、なぜ靖国に祀られるのか?
反逆の罪に問われて死罪となった吉田松陰は、明治になって甦り靖国神社に祀られ、教育者としても賞揚されている。西郷隆盛も、時代によって、人によって評価がわかれる。幕末に尊王攘夷を掲げた志士たちの実像は、為政者や時代の空気によって書き換えられる。 そもそも尊王攘夷とは、中国の儒教から出てきた考え方で、君主の権威を擁護して異民族を国外に排斥することである。幕末の志士たちは、列強の脅威をはらい天皇を担ぎ出して維新を遂行した。やがて彼ら自身が英霊として担がれ、1945年まで生き続ける。志士から英霊へ――継続あるいは転換は、どのようにおきたのだろうか。
目次: 1 二人のジェダイ――西郷隆盛と吉田松陰 西郷隆盛と足利尊氏――大河ドラマ「西郷どん」雑感 西郷隆盛の敬天愛人 大河ドラマ「花燃ゆ」と吉田松陰 吉田松陰と陽明学 明治から昭和へ、松陰像の変遷 破壊王と呼ばれて 私が吉田松陰批判を通じて目指すこと 教育者、松陰の誕生――玖村敏雄『吉田松陰』解説 2 ダークサイドの誘惑――殺身成仁の美学 死を見据える――儒教と武士道、「行の哲学」の系譜 太平記、宋学、尊王思想 太平記と夢窓疎石 3 エンパイアの理念――宋学の思想史的意義 思想史から見た宋代近世論 宋学の尊王攘夷思想とその日本への影響 水戸学の天皇論――現行制度を再検討するために 4 フォースと共にあれ――理気論の人間観 朱子学の理気論・心性論 東アジア伝統思想の「尊厳」 正気歌の思想――文天祥と藤田東湖 あとがき
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