「場所」のアジア系アメリカ文学 太平洋を往還する想像力
／松山大学研究叢書 第90巻
上製
吉田美津
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| 出版社：晃洋書房 |
| 出版年：2017年03月 |
| コード： 282p ISBN/ISSN 9784771028289 |
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「場所」とは具体的な場所であると同時に、変容するアイデンティティを位置づける空間的でメタフォリカルな場所でもある。本書は、アジア系アメリカ文学がアメリカの政治的経済的な「アジア太平洋」世界に抵抗する想像力をもって、解放の場所・空間を構築していることを論証する。
目次：
序 アジア／パシフィックの文学的想像力
〔第Ⅰ部 「アジア系アメリカ」の場所――マキシーン・ホン・キングストンのアメリカ〕
第一章 檀香山からシエラネヴァダ山脈へ――『アメリカの中国人』の移民と自然
第二章 サンフランシスコ、一九六〇年代――『トリップマスター・モンキー』と「猿の大王」
〔第Ⅱ部 チャイナタウンの地政学〕
第三章 「オリエンタル」な物語空間――エイミ・タンの『ジョイ・ラック・クラブ』
第四章 家族の地形図――フェイ・ミエン・インの『骨』
第五章 失われた場所から思考する――マキシーン・ホン・キングストンの『チャイナタウンの女武者』
〔第Ⅲ部 ヴェトナムからリトル・サイゴンへ――ヴェトナム系アメリカ人への道〕
第六章 記憶の風景――難民ナラティヴの故郷
第七章 モデル・マイノリティのゆくえ――レ・リ・ヘイスリップの『天と地』と『戦争の子供、平和の女』
第八章 一・五世代死者の声をきく――ラン・カオの『モンキー・ブリッジ』
〔第Ⅳ部 日本、ブラジルそしてヘテロポリス・ロサンゼルスへ――カレン・テイ・ヤマシタの現代の寓話〕
第九章 適応と生存のエコロジー――『熱帯雨林の彼方へ』の生物多様性と多民族社会
第一〇章 新たな都市空間の未来へ――『オレンジ回帰線』のロサンゼルス
初出一覧
あとがき
引用・参考文献
索引
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