眠れる獅子
/衞藤瀋吉著作集(第4巻)
上製
衞藤瀋吉 著
|
|
出版社:東方書店 |
出版年:2003年11月 |
コード:00604 330p ISBN/ISSN 4-497-20308-5 |
|
|
|
覚醒・解放に至る激動のアジア史を描く!18世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパ列強による植民地支配の桎梏に囚われ、苦闘するアジア各地(中国・インド・東南アジア)が、やがて覚醒し、第二次世界大戦を機についには解放へと至る激動の時代を、明快かつ流麗な文章で描ききった近代アジア通史。読みやすさを考慮した一般の読者向けの記述ながら、幼児的・排他的なナショナリズムや南京事件・幣原外交に対する分析は、人間味と躍動感に溢れる筆致と相まって、著者の学問研究の成果の集大成と呼ぶにふさわしい一冊である。なお本書は、1969年に文藝春秋より「大世界史」中の1巻として出版された『眠れる獅子』の新版である。 ●編著者のことば 16世紀以来アジアに進出してきたヨーロッパ人の原動力は、資本制生産であった。彼らが乗った船も、すぐれた鉄砲も、そして積荷も、すべてヨーロッパに蓄積された資本によって生産されたものである。アジア貿易でえた利益は、さらにあたらしい資本として蓄積され、生産活動に投下されて、アジアへの進出の力をいっそうつよめた。……18世紀から19世紀にかけて、アジアの80パーセントがヨーロッパ列強の手によって植民地ないし半植民地化してしまう。本巻は中国を中心に、アジアがヨーロッパ列強のまえに屈伏するしだいと、その苦しみのなかから、あたらしいアジアの民族独立がうまれでてくるいきさつをえがく。(第1章より)
●構成 1 アジアの植民地 2 アヘン戦争と香港 3 アロー戦争と円明園 4 太平天国と上海 5 セポイの叛乱 6 インドシナ半島の植民地化 7 日清戦争と義和団 8 ロシアの東方策 9 辛亥革命 10 21カ条要求と五・四運動 11 中国国民党と中国共産党 12 紛糾する日華関係 13 ガンジーとネルー 14 たちあがるアジア おわりに 鼎談・衞藤瀋吉+猪口孝+平野健一郎
|
■編著者紹介
衞藤 瀋吉(えとう しんきち):1923年、旧満洲奉天生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学教授、青山学院大学教授、亜細亜大学学長、東洋英和女学院院長などを歴任。現在、東京大学名誉教授。第一回吉野作造賞受賞。紫綬褒章・勲二等瑞宝章受章。論著多数。
|
|