中国語学研究の重鎮・呂叔湘教授主編による《現代漢語八百詞》(北京・商務印書館)は、1980年の出版以来、本格的文法辞典として世界的に高い評価を受けてきた。さらに1999年に出版された同書の増訂本は、語釈の不足を補い、例文に大幅な加筆修正を施し、収録語彙の整理を行った結果、原題は《現代漢語八百詞》のままだが、収録された語は全部で約1000語に上った。中国語学習者にとってわかりにくい「虚詞」を中心に、一部の「実詞」を含め、意味・用法を徹底分析している。本書はその増訂本の完訳。初学者から研究者・教育者まで、中国語学習に関わるすべての場において有益な辞典。 ●編著者のことば 「本文」の前におかれた「文法概説」は中国語の文法の特徴を説明し、文法学習の簡潔で要を得た手ほどきとなっている。文型、名詞と量詞の組合せ、形容詞の強調形などの表を用意し、厳密な意味での語形変化のない中国語において文法上注意すべき点を常時参照する便を図ってある。形容詞や動詞など実詞の説明を、一般の辞典のそれと比較してみれば、本書の説明の方法・意図を理解していただけるであろう。(……)したがって本書は、一般の中国語辞典とともに使用し、文法学習の参考書として役立てるべきものである。その意味を明確にするため、訳書としてこれまで親しまれてきた『用例辞典』に「文法」の2字を加えた次第である。(「日本語版改訂にあたって」より)
●構成 序 日本語版序 増訂本序 日本語版改訂にあたって 本辞典の内容と記述方法について 現代中国語文法概説 動詞述語文文型表/動趨形動詞関連文型表/動趨形のストレス・パターン 本文 [付録1]名詞・量詞組合せ一覧表 [付録2]形容詞強調形一覧表 部首一覧 部首索引
立ち読み
|