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古代中国人の不死幻想  
   

編著者のことば

道教徒たちが最高の理想としたのは永遠の生命の体得者である不死の神仙、すなわち仙人であった。「吾が生や涯り有り」という『荘子』養生主篇の言葉は「而るに知や涯り無し」とつづくのだが、涯りなき人間の知は、涯りある生を涯りなきものとして観念と幻想の世界に解き放つこともできるのだ。それだけではない。神仙となることを窮極の目標とした人びとは、仙薬の服用を始めとするさまざまの道術をあれこれと案出し、その実践につとめもしたのであった。だが所詮、神仙は観念と幻想の世界の中の存在にしか過ぎず、神仙を目標としてなされる努力が空しく裏切られざるを得ぬことは、経験的事実の教えるところであった。それが痛々しい現実であった。(本文より)

 
   

構成

序章 人生百年
東岱前後のゆふけぶり/上寿、注寿、下寿
第1章 長寿から不死へ―彭祖像の変遷
さまざまの超越者たち/「却穀食気篇」と「導引図」/死生を一条とす/老彭/房中術の祖/地仙
第2章 神仙に蠱惑された皇帝たち―秦の始皇帝と漢の武帝
「仙真人の詩」/換骨/三神山/李少君/辟穀/竈神/安期生/樊大/公孫卿/不死と一体となる/五年に一たび修封す/鬼神の祀り/霊根を伐う
第3章 さまざまの神仙術―王充の神仙道批判
化色五倉の術/淮南王劉安/崑崙山/『山海経』/『枕中鴻宝苑秘書』/『唐公房碑』と『肥致碑』/盧敖の話/謫仙人/文摯の話/尸解/東方朔/「老子銘」/『養生書』
第4章 長生の理論―嵆康の「養生論」
導養の理/『神農本草経』/向秀の「養生論」批判/情欲と智恵/粒食/理を窮め性を尽くす/「絶交書」/遊仙詩/広陵散/単豹と張毅/「思旧の賦」
第5章 神仙は学んで得べし―『抱朴子』に見る仙人への道
『抱朴子』と王充/『抱朴子』と嵆康/仙人に種なし/左慈/葛玄/鄭隠/鮑靚/口訣と仙書/金丹/長歎あるのみ/尸解をとげた葛洪
終章 薬の誤る所となる
「百年歌」/「海漫漫」/五石散/何ぞ燭を秉って遊ばざる/幻想の中に生きる神仙
後記

 
   
   
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