1.『好媽媽勝過好老師』(よい母はよい教師に勝る)
尹建莉・著 作家出版社
2.『山楂樹之恋』(サンザシの樹の恋)
艾米・著 江蘇人民出版社 2009年12月初版(精装新版)
初版は、雑誌『当代』の07年度長編小説読者賞、『亜洲週刊』07年度華語小説1等賞など数々の賞を受賞。そしてこの春、張芸謀(チャン・イーモウ)監督が本書を原作とした同名映画をクランクインしたことで、再び話題となっている。
文革時代、地主の血縁という出身が悪いと迫害を受けていた女子学生・静秋だが、ある時、他の学生たちとともに地方の村で体験生活をし、教材を編むことになる。
村長の家に世話になるが、そこの“三男坊”が静秋を見初め、最初は懐疑的だった静秋もしだいに心を通わせる。しかし卒業、就職と彼女の歩みを静かに見守っていた三男坊だが、白血病に侵され若くして他界してしまうのだった……。
中国メディアは張芸謀監督の新作に対し、「『私の父、母』(日本語題「初恋の来た道」)を超えるか?」「史上最高の清純派映画」などと注目しており、相乗効果で本書も売れ行きを伸ばしている。
3.『1Q84 BOOK2』
村上春樹・著(日) 施小煒・訳 南海出版公司 2010年6月初版
4.『銭文忠解読《弟子規》』(銭文忠『弟子規』を解読)
銭文忠・著 中国青年出版社 2010年8月初版
大人気のレクチャー番組、中国中央テレビ(CCTV)「百家講壇」の講座をまとめたもの。著者は現在、復旦大学歴史学部の教授で、これまでにも同講壇をまとめた『銭文忠解読《三字経》』などの著作がある。
『弟子規』(原題『訓蒙文』)は、清代康煕年間の知識人・李毓秀が著した処世訓。親孝行や兄弟友愛のススメ、真面目であること、修養を積むことなどを説き、子どもへの啓蒙や社会の規範教育に最適なテキストだという。
北京の中関村図書大廈でこのほど開かれた銭氏の出版サイン会では、3時間で4300冊余りが売れるという人気ぶりだった(「北発図書網」)。
5.『歴史是個什麼玩意兒4』(歴史って何だろう4)
袁騰飛・著 希望出版社
6.『這輩子只能這様嗎?』(原題『Your Own Worst Enemy』、君自身が最大の敵)
ケネス・W・クリスチャン著(米) 江蘇文芸出版社 2010年8月初版
国際的な心療内科医で、企業コンサルタントの著者による“自己を突破するための本”。
「何をしても続かない」「成功が近づくと、やりたくなくなる」「全力を傾けなくていいから、本来の能力以下の仕事をする」「いつもネガティブな気持ちになる」……。
現状を打破できないこうした人たちを変えるために「潜在能力をフル活用するプラン」を提唱。新しい習慣を身につけ意識を変えることで、夢を実現させる方法を説く。このプランは、モトローラ、ウォルマート、ゼネラルエレクトリックなどの世界的企業に導入され、社員のモチベーション向上に役立っているという。
7.『毛沢東最後七年風雨路』(毛沢東最後の7年 風雨の路)
顧保孜・文 杜修賢・写真 人民文学出版社 2010年6月初版
「紅牆女作家」(赤い壁の女性作家)といわれ、『跨出中南海』などの政治読み物を手がけてきた作者が、毛沢東の晩年であり文革の混乱期でもあった1970~76年の主要なできごとを記録。林彪事件、批林批孔運動、周恩来の死去、唐山大地震、病に侵された毛沢東の孤独な晩年など、歴史の内側が描かれる。
新華社のカメラマンで同社の中南海撮影組副組長だった杜修賢氏が、約200枚もの秘蔵写真を提供している。
「中国の艱難辛苦の時代を振り返り、毛沢東の晩年を再現する」と編者推薦の言葉にある。
8.『苦難輝煌』(苦難輝く)
金一南・著(米) 華芸出版社 2009年1月初版
中国共産党の早期の歴史を、国際的観点から解読した歴史書。「我々はかつて奴隷だった。さもなくば1840年から1949年までの中華民族100年の零落はなかった。我々も英雄を擁した。さもなくば1949年から2050年までの中華民族の100年の復興はなかった」と本書。
中国メディアには「戦略的意識をもって歴史を評価し、なおかつ随筆のような深い味わいがある」と評されている。中国共産党中央宣伝部が全党員、役員幹部に推薦した「重点図書」だという。
9.『孔令謙談:会喫才健康』(孔令謙が語る:食べて健康に)
孔令謙・著(米) 化学工業出版社 2010年1月初版
中国人が病気にかかりやすくなる3大体質とは、中医学によるところの「陰虚」(栄養に富む体内の水液が不足すること)、「内熱」(内臓に熱を持つこと)、「脾湿」(脾臓の機能が衰え湿滞となること)という状態なのだそうだ。
本書は中医学の「孔氏医学の伝承者」だという著者が、食による健康的な体づくりの方法を伝授。
例えば「春は肝臓、夏は心臓、秋は肺、冬は腎臓をそれぞれ保養する」として、季節ごとに何をたくさん食べ、何を控えたらいいかという「四季養生」の秘訣などをわかりやすく解説する。
10.『杜垃垃3:我在這戦闘的一年里』(杜拉拉3:私のこの戦闘の1年で)
李可・著 江蘇文芸出版社 2010年5月初版
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