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2005年3月  増える!カフェのある書店

     
     

行ったことはありませんが、アメリカのバーンズ&ノーブル(略してB&N)という全米第2の本屋チェーンは、店内にカフェを併設していて、人気を集めているそうです。最近のニューヨークでも「B&Nがデートスポットの上位に選ばれた」ということで、こうしたスタイルがにわかに脚光を浴びているのかもしれません。
そんな話を日本の友人から聞いた時には「ふ~ん」という気のない返事をしていた私。「でも、いや待てよ……」。北京だってよく見ると、カフェのある書店が増えているではありませんか! これも意外と新しがりやの北京っ子たちが、モダンな欧米スタイルの"いいとこ取り"をしたのかもしれません。
というわけで今回は、北京に増えているカフェのある書店をのぞいてみました――。

 

 
     

■北京万聖書園
北京の北西部、名門大学の中でも1、2をあらそう清華大学。そのすぐ南側の大通りに「北京万聖書園」の瀟洒なたたずまいがあります。
1993年10月、民営の学術書店の先がけとして、北京に生まれました。学生街を中心になんどか移転しましたが、2001年11月に現在の場所へ。2階建てに拡張したのにともない、2階の一角にカフェバー「醒客咖啡庁」(Thinker's Cafe Bar)を併設したのだといいます。広々としたスペースは約360平方メートル。書店総面積の3分の1にあたり、「100人以上は収容できる」(店員さん)というじつに贅沢な造りです。
店内に入ると、豊かなコーヒーの香りと中国の木彫アンティークが出迎えてくれました。なんとも落ち着いた雰囲気です。やわらかな自然光をとりいれた窓際でもよし、読書にふける静かな奥のコーナーでもよし、空いていれば好きなところに座れます(購入済みか、または持参した本は持ち込み可)。
3月のとある週末のこの日も、ノートパソコンに向かう学生や、仲間との会話を楽しむアーティストふうの客たちが、思い思いのひとときを過ごしていました。

万聖書園はもともと人文、社会科学、古書、辞書などの学術図書に力を入れる書店でしたが、最近ではベストセラーや文学、芸術、ビジネス管理などの本も豊富。取扱図書は、移転前の3倍にあたる4万5000種に上るといいます。
「万聖書園」というふしぎな名前について、カフェバーの若い店員さんがこう教えてくれました。「じつは西洋の"万聖節"(ハロウィン)から取ったものですが、今では"一万の聖人"つまり書架にならぶ作者たちだと理解されるようになりました。その神髄にふれるのが、私たち読者なんですよ…」
そういえば「醒客」(シンカー、悟る客)というカフェバーの名前を、英語のThinker's(思索家)にかけているのも、しゃれています。ひっそりとしたカフェバーで、聖人たちの書物を開けば、なにかが悟れそうな気がします……。

 ◇住所:北京市海淀区 成府路藍旗営 北大-清華教師5号楼(本店)
  ◇TEL :(010)62768748〈書店〉、(010)62768749〈カフェ〉
  ◇営業:10:00~22:00〈書店〉、10:00~24:00〈カフェ〉
  ◇http://www.allsagesbooks.com/
  ◇メニュー:アメリカンコーヒー12元(1元は約13円)、エスプレッソ18元、チーズケーキ12元、スパゲティミートソース20元ほか
※このほか市内に、2つの支店も。
  朝陽区・金草地店TEL:(010)85614331
  海淀区・西山庭院店 TEL:(010)62829768

 

■光合作用書房
前述の清華大学南側の大通りをさらに東へ、クルマで5分ほど行くと「五道口」というにぎやかな街並みに出ます。新しい都市型交通・城鉄(地下鉄13号線)の「五道口駅」があるこの地域には、清華大学、北京語言大学、北京科学技術大学などの有名大学が集まっています。大学生や外国人の姿も多く、どこかしら、アカデミックな雰囲気のただようエリアです。
その五道口駅・向かいのビルの1、2階スペースに置かれているのが、民営書店の「光合作用書房」。95年より、福建省アモイを拠点としてチェーン展開をはかり、2003年11月にはこの北京店がオープンしました。20~30代の社会人をターゲットにしたモダンなつくりで、1階にはベストセラーやビジネス、生活関連の本をはじめ、音楽系のDVDやVCDが、また2階には語学、文学、芸術、哲学、歴史などの学術書がところ狭しと並んでいます。

ここの2階にあるカフェ「悦読咖啡」(Reading Cafe)も、なかなかの人気。30人も入ればいっぱいになるような狭い空間ですが、ゆったりとしたソファーが置かれ、古いアメリカンポップスが流れる店内は「第2の書斎」として多くの若者たちを集めています。
「カフェを設けていることで、単なる書店とは異なります。"光合作用"(光合成)からは酸素がつくられますが、この光合作用書房では、本とコーヒー、音楽、人が"光合成"を行う元素。うちとしても読者のために、よい"酸素"を提供したい」と、店員さん。利用客たちからも「カフェのある"洋派"(洋式)の本屋」と喜ばれているといいます。

窓の外では、近代的な駅舎のもとで、人やクルマが激しく往来しています。ただし、カフェにいればそんな雑踏もウソのような居心地のよさ。北京っ子たちが「第2の書斎」にしたくなるのも、頷けるような気がします。

 ◇住所:北京市海淀区 五道口華清嘉園1号楼
  ◇TEL :(010)82863033〈書店〉、(010)82863032〈カフェ〉
  ◇営業:9:00~24:00
  ◇http://www.o2sun.com/
  ◇メニュー:モカ、コロンビア各18元、エスプレッソ22元、アイスティー10元、ジャスミン茶10元ほか
  ※カフェスペースを貸し切ることも可能(20~50人)。祝祭日・休日380元/時間、平日250元/時間、平日12時までは2割引。一週間前までに申し込むこと。

 

窓の外では、近代的な駅舎のもとで、人やクルマが激しく往来しています。ただし、カフェにいればそんな雑踏もウソのような居心地のよさ。北京っ子たちが「第2の書斎」にしたくなるのも、頷けるような気がします。

 ◇住所:北京市海淀区 五道口華清嘉園1号楼
◇TEL :(010)82863033〈書店〉、(010)82863032〈カフェ〉
◇営業:9:00~24:00
http://www.o2sun.com/
◇メニュー:モカ、コロンビア各18元、エスプレッソ22元、アイスティー10元、ジャスミン茶10元ほか
※カフェスペースを貸し切ることも可能(20~50人)。祝祭日・休日380元/時間、平日250元/時間、平日12時までは2割引。一週間前までに申し込むこと。

【カフェのある書店いろいろ】
■思考楽書局
  ◇住所:北京市東城区 王府井大街138号 新東安市場4~5階 思考楽書局内「思考楽咖啡吧」
  ◇TEL :(010)65125722
  ◇営業:9:00~22:00
  ※昨年秋に王府井の有名デパート「新東安市場」内にオープン。ゆったりとしたスペース、チャコールグレーに統一された書架など、今までになくオシャレな書店。まだあまり知られていないせいか、訪れる客もまばらでうれしい!欲をいえば、カフェスペース(座席数10人前後)を、もう少し広くとってほしかった。

■三聯韜奮図書中心(三聯書店)
  ◇住所:北京市東城区 美術館東街22号 三聯書店内「書店咖啡厅」
  ◇TEL :(010)64001122
  ◇営業:10:00~22:00
  ※三聯書店の前身は、解放前の上海にあった生活、読書、新知書店の3つの出版社なのだそう。時代をつねにリードしてきた進歩的な出版社であり、販売部門となるこの店でも文学、学術、アート系など、クオリティの高い本を取りそろえている。90年代後半に、早くもインターネットカフェを置いて人気を集めたという(パソコンの普及からか、今ではここでネットを利用する人はほとんどいないが…)。
  その2階奥にあるカフェバーは、龍井茶(1杯8元)、雲南コーヒー(10元)、カレーチャーハン(10元)などのほか、青島ビール(10元)にウィスキー(25~30元)、カクテル各種(30元前後)とメニューも豊富で、ついつい長居したくなる。

■三味書屋
  ◇住所:北京市西城区 復興門内大街60号
  ◇TEL :(010)66013204
  ◇営業:9:30~22:30
  ※個人営業の書店の先がけ。1階は本屋、2階は中国式の茶館で、金曜夜8:30~はジャズ、土曜夜8:30~は中国民族音楽の生演奏を聴くことができる。

■北京国風林図書センター
  ◇住所:北京市海淀区 海淀西大街36号
  海淀図書城昊海楼B1 北京国林風図書センター内「国風林咖啡厅」
  ◇TEL :(010)62534374

■北京風入松書店
  ◇住所:北京市海淀区 海淀路46号、北京大学南門東側
  北京風入松書店内「風入松茶座」
  ◇TEL :(010)62625939

 

 
   
     
     
bestsellere  

総合
光合作用書房 (北京市海淀区 五道口華清嘉園1号楼)
2005年3月14日~3月20日

     














 

1.『優雅』(A Guide to Elegance)
Genevieve Antoine Dariaux著(仏)/曽淼訳 当代世界出版社 2005年1月初版


ニナ・リッチでファッション・アドバイザーを務めていたという筆者が、「すべての女性に贈るエレガンス・ガイド」。アクセサリー、年齢、カクテル・パーティー、理想的なファッション、結婚、夫、妊娠、お葬式など、アルファベット順に並べたテーマについて、エッセイ風にアドバイスする。挿絵入りのデザインもおしゃれ。
エレガンス(上品さ)を説くこの本が、北京っ子たちに読まれているのも、国際化の表れだろうか? 男性とケンカしても負けない"女傑"の多い中国では、ある意味では喜ばしいことかもしれない(!?)。


2.『達・芬奇密碼』(原題『THE DA VINCI CODE』)
ダン・ブラウン著(米)/朱振武・呉晟・周元暁訳 上海人民出版社


3.『天使与魔鬼』(天使と悪魔)
ダン・ブラウン著(米)/朱振武など訳 人民文学出版社 2005年2月初版


世界中の推理ファンを魅了した『ダ・ヴィンチ・コード』の著者ダン・ブラウンの前作。最新科学を駆使するテロリストとバチカン市国の枢機卿が対決するという、科学と宗教、歴史的な要素を織りまぜたスピード感あふれる追跡劇がくりひろげられる。


4.『他改変了中国―江沢民伝』(彼が中国を変えた―江沢民伝)
ロバート・ローレンス・クーン著(米)/于海江ら訳 世紀出版集団 上海訳文出版社 2005年2月第2刷


先の全国人民代表大会(全人代=国会)で、最後の指導者ポストであった国家中央軍事委員会主席を辞任して、注目された江沢民前国家主席。それに先だち、満を持して出版されたのがこの本。米国人ビジネスマンで中国研究家でもある著者が、江沢民氏の足跡――とくに中国の最高権力者であった江氏10年の功績をふりかえる。
『毎日新聞』のサイトによると、本書については有名な中国人作家と著者の間で、著作権論争が起きているという。また「江氏が少なくとも2年は"院政"を敷くことで、新指導部が合意していた」という秘密決議が明らかにされるなど、その内容も大きな話題となっている。


5.『世界最佳公司面試題』(ワールドベストカンパニーの面接試験問題)
デビッド・ベッカー、ロバート・リー著(米)/魯儒珏訳 企業管理出版社 2004年8月初版


「あなたの欠点を話してください」「初めて失敗した時の経験は?」「上司と意見が合わなかったらどうしますか?」
IBM、ソニー、マイクロソフト、コカコーラなど、世界的な優良企業で行われている面接試験をリサーチし、そのテクニックや最もふさわしい回答、実際の成功例などをわかりやすく解説している。「面接試験のバイブル」「米国大学生の必読書」とキャッチコピーに。


6.『哲学与人生』(哲学と人生)
傅佩栄著(台湾) 東方出版社 2005年1月初版


台湾大学の哲学学部教授の著者が、十数年にわたる大学での講義「哲学と人生」の精華をまとめた。「知は徳」であるとするソクラテスから、「神の死」のニーチェ、そして中国の儒教、道教の知恵、芸術と審美、教育と自我まで、幅広いテーマにわたって説き明かす。


7.『你的形象価値百万』(あなたのイメージは100ドルの価値)
イングリッド・ジャン著(加) 中国青年出版社 2005年2月第2刷


世界的に活躍する"イメージデザイナー"の著者が、ファッションやマナー、ふるまいに気を配ることで、その人のイメージが向上し、成功への道が開けると呼びかける。「微笑みは、国境のないことば」「即興の話にも、3週間の準備」など、思わずナットク!してしまうアドバイスと具体例がまとめられている。


8.『感動世界的50首歌和他們背後的故事』(世界を感動させた50の歌と、その背景の物語)
朱睿竑編著 中国華僑出版社 2005年2月初版


「カサブランカ」「ホテル・カリフォルニア」「ムーン・リバー」「ハウンド・ドッグ」などの往年の名曲から、セリーヌ・ディオンの「My Heart Will Go On」(映画『タイタニック』のテーマソング)まで、50の世界的ヒット曲を収める。
歌詞(中国語訳つき)や歌にまつわる話を写真入りで紹介し、とりあげた曲を収めたCDも付いているので、名曲の世界にどっぷりとひたれそう。ここに選ばれた50曲は編集者の好みなのだろうが、中国でもポピュラーな曲だといえるだろう。


9.『万物簡史』(原題『A Short History of Nearly Everything』)
ビル・ブライソン著(米)/厳維明など訳 接力出版社 2005年2月初版


宇宙の誕生から極小生物の細胞、「生命体」そのものまで、壮大なスケールで描く自然科学史。『Trilobite』(邦題『三葉虫の謎』)の著者リチャード・フォーティーなど、多彩な分野の専門家インタビューも組み込まれていて、内容に厚みを増している。


10.『中国式管理』
曽仕強著 中国社会科学出版社 2005年3月第2版


イギリス・レスター大学の管理哲学博士で、台湾の知恵大学学長、企業経営顧問などの経歴をもつ筆者が「中国式の管理」について詳しくリポート。中国古代哲学の「太極」にもとづくその管理思想とは、「安人」(人を安心させる、満足させる)という合理化の管理である。アメリカの管理哲学は「個人主義」、日本は「集団主義」、そして中国は「交互(相互)主義」である、と筆者。
西洋の成功例に学びながら、自国の文化や風土にあった管理システムを築いていこうと唱えている。

 

 
   
     

3月のとある日曜、北京の繁華街・王府井を歩いていると、ルネッサンス洋式の美しいカトリック教会「王府井天主堂」が目にとまりました。「建堂100周年を祝う」としるされた真紅の横断幕が、掲げられていたからです。

銅版の説明書きによれば「王府井天主堂は1655年(清の順治12年)に創建された。火災や義和団の破壊にあったが、現存するのは1905年に再建されたもの」とあります。

4年ほど前には、王府井のリニューアルに伴って、ここの前広場もすっかりきれいに整備されました。今では、ブライダル写真の撮影スポットとして、また若者たちのスケートボードの練習場として、多くの人を集めています。
100歳になった天主堂は、もしかすると、こうしたのどかな光景に目を細めているのかもしれません。

 

 

 

 

写真・文 小林さゆり
日本のメディアに中国の文化、社会、生活などについて執筆中

 

   http://china-media.jugem.jp/
 
     
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